相思相愛
〜都築彩視点〜
うち、都築彩。元気が取り柄の中学三年生!
恋愛なんかまったく興味ないような感じのうちやけど、実は、ちゃんと好きな人は、おる。
鹿島裕太や。
うちの幼なじみであり、うちの初恋の人。
うちらは家も近いこともあり、毎日一緒に登下校をしていた。
そんなある日だった。夏祭りが近づき、うちはチラシを握りしめる。
裕太を誘うんや。
ちょっぴり不安になりながらも、チラシを写真に収める。そして、裕太に写真を送った。〈一緒に行かへん?〉という、メッセージを添えて。すると、
〈ええでー〉
OKのスタンプとともに送られてきたその一言に、喜びが体中を巡った。
うちは喜びをかみしめて、ベッドの上でネコのように丸くなった。
〇〇〇
夏祭り当日。
うちはお母ちゃんに着付けを手伝ってもらって、髪の毛もちゃんと結わえた。
外に出ると、
「いってらっしゃい。ちゃーんと裕太くんに、好きだっていうのよ?」
「そ、そんなこと言うワケあらへんやろ!」
意味ありげの微笑んだお母ちゃん。うちは、すぐに顔が赤くなった。
好きとか、言えるわけあらへんやろ!
浴衣を着て夏祭りに向かっている人も多数いて、うちはその中に紛れ込んだ。
待ち合わせ場所は、神社の鳥居の前。
走ったら転んじゃうから、うちはゆっくりめに神社に向かった。
息を切らして鳥居の前に行くと、見慣れた顔が目に入った。
「ゆ、裕太っ、お、お待たせっ…」
ゼェハァしながら、うちは裕太に近づく。
「おお、えらい遅かったなぁ。どーせ着付けに時間かかったんやろ」
ず、図星…。
「うるっさいなぁ…って、裕太が浴衣着てる…!?なんや、えらいめずらしなぁ!」
去年は普段着だったのに!ちゃんとした浴衣を着ていて、びっくりした。
「え、ええやないか!俺の勝手やろっ」
「そ、そうやね(浴衣も似合ってんなー…!)」
うちはその姿を、こっそりと写真に収めた。
「お、おなかいっぱい…」
「食べすぎや!」
「だって、おいしかったから…」
うちはなんだか恥ずかしくなって、そっぽを向いた。
すると。
ドォーン
「花火や」
驚いたわたしとは反面、目をキラキラと輝かせる裕太。
ふと、お母ちゃんの言っていたことが頭をかすめた。
―ちゃーんと裕太くんに、好きだって言うのよ?
うちは、ぎゅっと浴衣を握りしめる。
今なら…言えるんとちゃうかな。
うちはありたっけの勇気を引き出して、口を開いた。
「ゆ、裕太、あ、あのなっ、う、うちっ、」
「めっちゃ花火キレイやで!まるで彩みたいやな!」
…えっ。
「さ、さっきの言葉、気にせんでええからっ」
「む、むり」
「は!?」
「あのな、裕太」
うちは腹をくくった。
「うち、裕太のことが、めっちゃ大好きやねん!」
裕太はしばらくポカーンとしていて。顔を赤くした後、にかっと笑った。
「俺も、大好きや!」
〜鹿島裕太)視点〜
俺、鹿島裕太。元気が取り柄の中学三年生。
俺には、好きな人がいる。それは、幼なじみの都築彩や。
幼なじみであり、初恋の人である、俺の大事な人。
家も近いから、毎日一緒に登下校をしていた。
そんなある日のことだった。
ベッドでごろごろしていたら、ピコンとメールの着信音が鳴った。彩からや。
メール画面を開くと、一枚の写真と、〈一緒に行かへん?〉というメッセージが添えられている。
俺は興奮を隠すように、〈ええでー〉と一言だけ打って、OKのスタンプを送信した。
「あー、ヤバい。むっちゃ楽しみなんやけど…」
ベッドであおむけになり、そうつぶやいた。
〇〇〇
夏休み当日。両親はいないので、俺は一人で浴衣を着た。
おかしなところはないか、鏡で確認する。サイフだけを持って、俺は外に出た。
待ち合わせ場所の鳥居の前に行く。まだ人は少ない。早く来すぎたのだ。
そわそわしながら待っていたら、あわてた様子で彩が駆け寄って来た。
「ゆ、裕太っ、お、お待たせっ…」
「おお、えらい遅かったなぁ。どーせ着付けに時間かかったんやろ」
「うるっさいなぁ…って、裕太が浴衣着てる!?なんや、えらいめずらしなぁ」
「え、ええやないか!俺の勝手やろっ」
彩のために着た…なんて言えへんやろ!
「お、おなかいっぱい…」
「食べすぎや!」
俺はあきれて、ベンチに座る。すると、
ドォーン
「花火や」
俺は目をキラキラに輝かせて、花火を見つめた。
と、彩が口を開いた。
「裕太、あ、あのなっ、う、うちっ」
「めっちゃ花火きれいやで!まるで彩みたいやな!」
無意識にそう言ってしまっていた。俺はあわててそっぽを向く。
「き、気にせんでええよっ」
「む、むり」
「は!?」
「あのな、裕太」
彩の真剣な顔が近くにある。
「うち、裕太のこと、めっちゃ大好きやねん!」
突然そう言われ、俺は顔を赤くしたあと、微笑んだ。
「俺も大好きや!」
―俺らは、相思相愛。 ユノさん(選択なし・11さい)からの相談
とうこう日:2024年4月30日みんなの答え:2件
うち、都築彩。元気が取り柄の中学三年生!
恋愛なんかまったく興味ないような感じのうちやけど、実は、ちゃんと好きな人は、おる。
鹿島裕太や。
うちの幼なじみであり、うちの初恋の人。
うちらは家も近いこともあり、毎日一緒に登下校をしていた。
そんなある日だった。夏祭りが近づき、うちはチラシを握りしめる。
裕太を誘うんや。
ちょっぴり不安になりながらも、チラシを写真に収める。そして、裕太に写真を送った。〈一緒に行かへん?〉という、メッセージを添えて。すると、
〈ええでー〉
OKのスタンプとともに送られてきたその一言に、喜びが体中を巡った。
うちは喜びをかみしめて、ベッドの上でネコのように丸くなった。
〇〇〇
夏祭り当日。
うちはお母ちゃんに着付けを手伝ってもらって、髪の毛もちゃんと結わえた。
外に出ると、
「いってらっしゃい。ちゃーんと裕太くんに、好きだっていうのよ?」
「そ、そんなこと言うワケあらへんやろ!」
意味ありげの微笑んだお母ちゃん。うちは、すぐに顔が赤くなった。
好きとか、言えるわけあらへんやろ!
浴衣を着て夏祭りに向かっている人も多数いて、うちはその中に紛れ込んだ。
待ち合わせ場所は、神社の鳥居の前。
走ったら転んじゃうから、うちはゆっくりめに神社に向かった。
息を切らして鳥居の前に行くと、見慣れた顔が目に入った。
「ゆ、裕太っ、お、お待たせっ…」
ゼェハァしながら、うちは裕太に近づく。
「おお、えらい遅かったなぁ。どーせ着付けに時間かかったんやろ」
ず、図星…。
「うるっさいなぁ…って、裕太が浴衣着てる…!?なんや、えらいめずらしなぁ!」
去年は普段着だったのに!ちゃんとした浴衣を着ていて、びっくりした。
「え、ええやないか!俺の勝手やろっ」
「そ、そうやね(浴衣も似合ってんなー…!)」
うちはその姿を、こっそりと写真に収めた。
「お、おなかいっぱい…」
「食べすぎや!」
「だって、おいしかったから…」
うちはなんだか恥ずかしくなって、そっぽを向いた。
すると。
ドォーン
「花火や」
驚いたわたしとは反面、目をキラキラと輝かせる裕太。
ふと、お母ちゃんの言っていたことが頭をかすめた。
―ちゃーんと裕太くんに、好きだって言うのよ?
うちは、ぎゅっと浴衣を握りしめる。
今なら…言えるんとちゃうかな。
うちはありたっけの勇気を引き出して、口を開いた。
「ゆ、裕太、あ、あのなっ、う、うちっ、」
「めっちゃ花火キレイやで!まるで彩みたいやな!」
…えっ。
「さ、さっきの言葉、気にせんでええからっ」
「む、むり」
「は!?」
「あのな、裕太」
うちは腹をくくった。
「うち、裕太のことが、めっちゃ大好きやねん!」
裕太はしばらくポカーンとしていて。顔を赤くした後、にかっと笑った。
「俺も、大好きや!」
〜鹿島裕太)視点〜
俺、鹿島裕太。元気が取り柄の中学三年生。
俺には、好きな人がいる。それは、幼なじみの都築彩や。
幼なじみであり、初恋の人である、俺の大事な人。
家も近いから、毎日一緒に登下校をしていた。
そんなある日のことだった。
ベッドでごろごろしていたら、ピコンとメールの着信音が鳴った。彩からや。
メール画面を開くと、一枚の写真と、〈一緒に行かへん?〉というメッセージが添えられている。
俺は興奮を隠すように、〈ええでー〉と一言だけ打って、OKのスタンプを送信した。
「あー、ヤバい。むっちゃ楽しみなんやけど…」
ベッドであおむけになり、そうつぶやいた。
〇〇〇
夏休み当日。両親はいないので、俺は一人で浴衣を着た。
おかしなところはないか、鏡で確認する。サイフだけを持って、俺は外に出た。
待ち合わせ場所の鳥居の前に行く。まだ人は少ない。早く来すぎたのだ。
そわそわしながら待っていたら、あわてた様子で彩が駆け寄って来た。
「ゆ、裕太っ、お、お待たせっ…」
「おお、えらい遅かったなぁ。どーせ着付けに時間かかったんやろ」
「うるっさいなぁ…って、裕太が浴衣着てる!?なんや、えらいめずらしなぁ」
「え、ええやないか!俺の勝手やろっ」
彩のために着た…なんて言えへんやろ!
「お、おなかいっぱい…」
「食べすぎや!」
俺はあきれて、ベンチに座る。すると、
ドォーン
「花火や」
俺は目をキラキラに輝かせて、花火を見つめた。
と、彩が口を開いた。
「裕太、あ、あのなっ、う、うちっ」
「めっちゃ花火きれいやで!まるで彩みたいやな!」
無意識にそう言ってしまっていた。俺はあわててそっぽを向く。
「き、気にせんでええよっ」
「む、むり」
「は!?」
「あのな、裕太」
彩の真剣な顔が近くにある。
「うち、裕太のこと、めっちゃ大好きやねん!」
突然そう言われ、俺は顔を赤くしたあと、微笑んだ。
「俺も大好きや!」
―俺らは、相思相愛。 ユノさん(選択なし・11さい)からの相談
とうこう日:2024年4月30日みんなの答え:2件

[ まえへ ]
1
[ つぎへ ]
2件中 1 〜 2件を表示
-
ステキです ミカです。
2人とも可愛いー!
相思相愛っていう題名もいいねー!
あと、1番好きなところは方弁です!
関西弁かな?そこがめっちゃ好きやでー笑 ミカさん(大阪・13さい)からの答え
とうこう日:2024年9月5日 -
いい話! ヤッホー!!みんなにとって今日1日が良い日になりますように!虹色花火だよ!
本題
とてもいい話でした!良かった!ありがとうございました! 虹色花火(元花火君、レインボー君)さん(神奈川・11さい)からの答え
とうこう日:2024年8月5日
[ まえへ ]
1
[ つぎへ ]
2件中 1 〜 2件を表示
-
- 【「相談するとき」「相談の答え(回答)を書くとき」のルール】をかならず読んでから、ルールを守って投稿してください。
-
- 「短編小説投稿について」をかならず読んでから、ルールを守って投稿してください。
-
- キッズなんでも相談では、投稿されたユーザーの
個人 を判断 することが出来ないため、削除依頼 には対応することは出来ません。投稿しても問題ない内容かよく確認してください。
- キッズなんでも相談では、投稿されたユーザーの


- カテゴリごとの新着相談
-
-
- ゲームランドRebornで好きなゲームを教えて!05月13日
-
- ネッ友と友達でいたい05月18日
-
- どうしよう05月19日
-
- 学校に行くのが嫌になった時どうしてる?05月18日
-
- 母親を無視したいけど無視できない05月18日
-
- 漢検3級!05月18日
-
- 検尿の二次検査生理と被りました05月18日
-
- なんで私ばっかり?05月19日
-
- みんなは部活入ってる?05月18日
-
- セブチのこと語ろうぜ!05月19日
-
- テトリスで、いちばん好きなブロックは? ?05月19日
-
- 学校が別れた好きな人05月18日
-
- コスパ良いヘアオイル教えてー!!!05月18日
-
- 大きい音と父親が怖い…05月19日
-
- あの場所で 〜笑顔と感動の物語〜09月30日
-
- 早退した後05月18日
-


いじめで困ったり、ともだちや先生のことで不安や悩みがあったりしたら、一人で悩まず、いつでもすぐ相談してね。
・>>SNSで相談する
・電話で相談する

・>>地元の相談窓口を探す

18歳までの子どものための相談先です。あなたの思いを大切にしながら、どうしたらいいかを一緒に考えてくれるよ。